弁護士黒澤真志のブログ

虎ノ門(西新橋)で法律事務所を経営している弁護士のブログです。日常の出来事や普段考えていること等について、フランクに綴りたいと思います。

目に見えないものこそが重要

みなさんは、目に見えないものを重要視していますか?

なんのことかわからないかもしれませんが、目に見えないものこそが重要で価値があると、私は考えております。

もちろん、目に見えるものも重要です。たとえば、お金や家や食べ物といったものは、なくてはならないものなので、重要であることは間違いありません。

しかしながら、こういったものは目に見えるものなので、誰でも認識することができます。その結果、やや語弊があるかもしれませんが、価値としては、目に見えないものよりは劣るのではないかと思います。

一般論としては、男性は論理的に考える傾向が強いので、目に見えるものを重要視する傾向にあると思います。たとえば、知人の経営者の男性は、頭の回転が速く、論理的かつ合理的に物事を考えすぎてしまう結果、目に見えないものについては全て切り捨ててしまっておりました。

他方で、女性は、明確に意識しているかどうかは定かではありませんが、少なくとも、目に見えないものを意識する傾向にあるような気がしております。

 

それでは、目に見えないものとは何を指すと思いますか?

 

私が「重要」であるといっているのは、占いの結果とかそういう類いのものではありません。目に見えないもののうち、力や影響力をもつもののことです。

たとえば、会社経営であれば経営理念や行動指針がそれです。その他の団体の場合には、目的の共有などです。

なぜ、これらが重要なのか。それは、ホモサピエンスネアンデルタール人に打ち勝ち、現在まで生き残る秘密がそこに隠されているからです。

詳しくは「サピエンス全史」(ユヴァル・ノア・ハラリ著)という本をお読みいただければと思いますが、ホモサピエンスが団結して行動できた理由は「虚構」(と表現されています。)を共有できたからです。通常であれば、150人程度しか情報伝達ができないところ、「虚構」がこれを超えることを可能にした結果、ネアンデルタール人に打ち勝てたと言われています。

ここでいう「虚構」は、会社経営に当てはめれば、「経営理念」や「行動指針」ということになると思います。

 

その他にも、私達は、見えない力に影響を受けています。こちらも、「影響力の武器」(ロバート・B・チャルディーニ著)という本を読んでいただければわかるかと思いますが、人は知らないうちに、目に見えない力によって動かされています。ちなみに、私はこの「影響力の武器」に登場する6つの法則を、よく交渉などに使用します。

 

いずれにせよ、私達は何かを成し遂げたい、成功させたいのであれば、こういった目に見えない力の存在を認識したうえで、積極的に活用する必要があるのではないかと思います。

私の仲のよい経営者の中には、こういったものを重視し、活用方法を極めている方もいらっしゃいます(世の中怖いですね〜)。

今までこういったことを意識していなかった方も多いかと思いますが、これからは是非意識してみてください。

 

 

サピエンス全史 上下合本版 文明の構造と人類の幸福

影響力の武器[第三版] なぜ、人は動かされるのか