弁護士黒澤真志のブログ

六本木で法律事務所を経営している弁護士のブログです。日常の出来事や普段考えていること等について、フランクに綴りたいと思います。

人生の過程で感じる「ツラさ」について

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嫌な感じの題名で始まりましたが(笑)、
みなさんも、生きている中で嫌なことや困ったことがあって、生きることがツラいと感じることはあるのではないでしょうか。
ツラいことって嫌ですよね。避けたいことですよね。
多くの人がそのように考えるのではないかと思います。
 
しかし、最近、よく思うようになったのが、
 
 
「もしかしたら、ツラい状態が普通の状態なのではないか」
 
 
ということです。
 
まず、朝起きることもツラくないですか?朝強い人にとってはそうでもないかもしれませんが、苦手な人も多くいるのではないかと思います。
ベッドから起き上がるのもツラいですし、そこから歩いてトイレ行くことも、場合によっては辛いかもしれません。
それから食事をして、着替えて、職場に向かうといった動作も必要となります。
職場に着いたら嫌な仕事もしなければならないでしょうし、仕事以外で何かに挑戦するにしても、ツラいことは待ち受けています。
捉えようによっては、全てのことを「ツラい」と考えることもできるでしょう。
ですので、「ツラい」という状態こそが、普通の状態といえるのではないでしょうか。
 
人によっては、「自分は本来、幸福であるべきなのに、なんで今はこんなツラい状態なんだろう」と考える方もいると思います。
そして、それを他人のせいにしたりして、人を憎んだり、羨んだりしてしまうこともあるかもしれません。
 
しかし、「ツラい」という状態が普通の状態なのです。もし、日々の生活の中で、嬉しさや喜び、幸福を感じることができたのであれば、そのことの方が、極めて特別なことだということです。
なので、もし人生の中で幸せを感じることができたのであれば、それに甘んじてはいけないでしょう。しっかりと感謝すべきだと思います。
少なくとも、それを「当たり前のこと」と思ってしまってはいけないと思います。
もし、それを「当たり前のこと」ないしは「あって当然のこと」と考えてしまうのであれば、人生はそのように出来てはいないので、ツラさとのギャップに苦しみ続けることはもちろん、幸福さえも感じることはできず、一生不幸であり続けることになってしまうでしょう。
 
格闘家兼YouTuberのの朝倉未来さんは、ご自身が上げている動画の中で、「死はご褒美」と言っていましたが、それも一理あると思います。人生ではツラさを味わい、もがき苦しみながらも進むことが当然であり、その果てに訪れた死はご褒美なのかもしれませんね。
ツラい中で、もがき苦しみながら突き進んでいく、それが人生の本質なのではないでしょうか。
 
みなさんも、是非、ツラくも素晴らしい人生を楽しみましょう!

超初心者お勧めの料理本

久しぶりの更新となりましたが、皆様、いかがお過ごしでしょうか。

多くの方は、新型コロナウイルスの蔓延に伴う緊急事態宣言により、自宅で過ごすことを余儀なくされたのではないかと思います。

私も、特別な用事がない限り、家に籠もっておりました。

家に籠もるためには、外食はできないので、料理をせざるを得ませんでした。

実は、私、これまで37年間生きてきた中で、一度も料理をしたことがありませんでした(全部外食でした。。)。

なので、料理の知識はゼロで、野菜の扱い方もわからない状況でした(タマネギのむき方とかも分かりませんでした。)。

よく聞くのは、クックパッドで調べて料理を作る、ということでしたが、超初心者の私にとっては、調味料が食材が多く登場するため、これでさえ難易度が高く感じました。

そこでたどり着いたのが、↓の「ゆる自炊BOOK」という本です。

 

食べようびMOOK  ゆる自炊BOOK

食べようびMOOK ゆる自炊BOOK

 

この本は、3ステップで、まずまずの料理が作れるうえ、冷蔵庫に置いておいて損はない食材が示されていたり、野菜の切り方が書いてあったり、また、腐りかけの野菜を見分ける方法など、初心者が知りたいことがコンパクトに纏まっています。

これに従って、片っ端から作っていくと、料理の感覚が掴めてくると思います。

最近では、「この料理に、この食材を入れてもよいのではないか」というようなアレンジまで出来るようになり、色々と応用もできるようになりました。

今まで料理をしたことがなかった私が、誰にも聞かず(但し、少しだけグーグルで調べたこともあります。)、料理を作れるようになったのは、この本のお陰です。

Kindle版の方が、買い物に出かけたときに、その場でスマートフォンで必要な食材や調味料を確認できるので、便利です。

 

料理を作るようになって良かったことは、健康になったことです。

いままで外食ばかりだったのを、自炊するようになった結果、おそらく、野菜を多く採るようになったからだと思いますが、とても体調が良くなりました。

まさか、コロナのお陰で、逆に健康になるとは・・・。

このような状況ではありますが、その中で、環境に適応し、常に成長を心懸けることが重要ですね。

 

という訳で、料理の超初心者の方へのお勧め本の紹介でした(^^)

いままで料理をしたことがない、一人暮らしの男性など、この本で料理を始めてみてはいかがでしょうか。 

死と向き合うということ

2020年3月20日、ワニ君が亡くなりました。
何の話かといいますと、こちらです ↓

 
そうです。漫画での話です。
この漫画は、作者のきくちゆうきさんが、「100日後に死ぬワニ」という題名で、ツイッター上に、100日間、毎日4コマ漫画を投稿し続けた作品で、2020年3月20日に100日目を迎えたというわけです。
最初から宣言されていたとおり、100日目でワニ君が亡くなりました。
内容については、該当のツイッターを確認するか、今後、書籍が発売されるとのことなので、そちらをご確認いただければと思います。
 
私は、たまたま1日目にこのツイッターの投稿を発見したので、100日間、毎日19時に更新されるこの漫画を見続けてきたのですが、時が経つのは早いですね。
先日まで、まだ10日しか経過していないと思っていたのに、あれよあれよという間に50日が経過し、残り10日となり、当日を迎えてしまいました。
当日は、ツイッターを開く際に、心がとても重かったです。
 
この作品は、「死」をテーマにしておりますが、
これほど正面から死を捉えた作品は、今まであったでしょうか。
作者のきくちさんは、とても仲の良かった友人が、ある日突然、事故で亡くなってしまった経験を元に、この作品を書くことになったとのことです。
多くの人は、あまり死について考えないと思います。
大抵の人にとって、「死」とは、とても怖いものであるし、他人に起こってしまったら悲しく思うものです。
なので、目を背けたくなる気持ちはよく分かります。
でも、死は、人間にとって、少なくとも、避けては通れない出来事の一つなのです。この世に生まれた誰もが、死を迎えることになります。
だからこそ、死について、しっかりと向き合って、考えておくことは必要なのではないでしょうか。「死」を前提とした場合、この世界、人々、家族、友人、あるいは自分をどのように捉えるのか。どのように位置づけるのか。どのように構成するのか。
この作品は、「死」がある日突然訪れることも示されております。なので、現在と未来という時間軸の中でも、改めて死(ないしは生)を捉え直す必要もあるのではないかと思います。
 
以上のように、この作品は、突きつけられた死(自分の死も、他人の死も両方含まれると思います。)について、自分はどう捉えるのか、とても考えさせられ、本当に貴重な機会を与えてくれるものだと思います。
 
そこで、声を大にして言いたいのは、
 
電通案件」と騒いでいることは、非常にもったいないことなのではないか、
 
ということです。
 
電通案件」が何を指すのかというと、100日目の投稿が終わった直後に、この漫画のグッズ販売や単行本化のほか、映画化などが発表され、関連会社の中に電通が含まれていたことによって、「電通が金儲けのために最初から仕組んでいたことだった」として、この作品が電通案件と言われるようになりました。
実際には電通はほとんど絡んでいなかったようですが、少なくとも、100日目の投稿直後に一気に商業化されたことに、嫌悪感を感じた人も多かったのではないかと思います。
 
私も、確かに多少の違和感は感じました(あまりにも展開が早すぎたので)。
しかし、この違和感は、プロモーションを担当した企業に向けられるべきものであって、作品自体に向けられるものではないはずです。冷静になって考えれば、作品とその違和感を向けられるべき対象は、全く関係ないはずです。
プロモーションを担当した企業も、設立から間もない企業であったようで、経験が十分ではなかったのかもしれません。作者のきくちさんは、担当企業の熱意を感じたので依頼することにした旨を語っており、少なくとも、その企業は、この作品をもっと世間に広めようという想いで動いていたことは間違いないことだと思います。
 
いずれにせよ、作品自体に、何の不備も落ち度もありません。
なので、
 
「せっかくの作品が、せっかくの機会を与えてくれたのに、これを逃してよいのか」
 
ということを、しっかりと考えるべきではないでしょうか。
もしかしたら、死と向き合いたくないがために、「電通案件」と騒ぐことによって目を背けている人もいるのかもしれません。
怖いかもしれませんが、もしそうであれば、その自分の気持ちに気づいて、1歩でも前に踏み出してみると、より強い自分になれるのではないでしょうか。
 
ワニ君の死が無駄にならないように。

離婚の予防法務3〜親権を獲得するために〜

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親権というものがあることはご存じかと思いますが、
離婚する際には、もし20歳未満(2022年4月から18歳未満になります)の子供がいる場合には、父母のいずれかを親権者に決めなければなりません(民法819条1項)。
父母の協議で決められない場合には、家庭裁判所が審判で強制的に決めることになります。
したがって、子供の親権を獲得したいと思っている方は、審判に備えて、親権を認めて貰えるための事前準備を行っておく必要があります。
 
親権の獲得に関して、審判で考慮される要素としては、①父母双方の事情(監護に関する意欲と能力、健康状態、経済的・精神的環境、居住・教育環境、子に対する愛情の程度、実家の資産、親族・友人等の援助の可能性)、②子の側の事情(年齢、性別、兄弟姉妹関係、心身の発育状況、従来の環境への適応状況、環境の変化への対応性、子自身の意向)、③監護の実績・継続性(現状)の尊重、④母性、⑤子の意思、⑥別居・離婚後の親子の交流の許容性(寛容性)、⑦子の奪取の違法性等が挙げられます。
 
以上の中で、事前に押さえておきたい重要なものは、
 
③監護の実績・継続性(現状)の尊重
 
です。
 
すなわち、子供と同居し、面倒をみてきた実績ないし状態が、審判において、親権が認められるための重要な考慮要素となるのです。
 
親権の判断においては、上記④の「母性」も重要です。
最近では、父母の役割が変化しているとはいえ、やはり多くの家庭では、母親が子供の面倒を見ていることが多いかと思われます。
したがって、母親の方が親権獲得にあたって有利であることは間違いありません。
そうだとしても、離婚において親権を巡って争いが生じ、協議が整わない場合、多くのケースでは別居することになります。
この別居の際に、
 
子供が父母のどちらと同居することになるのか
 
が極めて重要となります。
離婚協議が整わない場合、弁護士を入れての交渉や、離婚調停、離婚裁判などを経て離婚や親権を決定することになるのですが、通常は、離婚の裁判や親権の審判までに1〜2年の時間が掛かってしまいます。
したがって、子供と同居した父または母が、その子供の面倒をみることになり、それが裁判ないし審判の直前まで続くことになります。
裁判所は、この生活状況に問題がなければ、これを尊重する傾向にあるので、極めて重要な考慮要素となるのです。
上記のとおり母親の方が親権獲得に関して有利であるとはいえ、子供が父親と暮らし、その生活に馴染んでしまった場合、父親の方に親権が認められてしまうケースもあるのです。
 
したがって、もし親権を獲得したいのであれば、別居時に子供と同居することが必要であり、かつ、相手に子供を連れ去られないことも重要となってきます。
上記⑦に「子の奪取の違法性」も、親権の考慮要素の一つとされていますが、個人的な感覚でいえば、近年問題視されるようになってはきておりますが、特に酷いケースでなければ、それ程重視されておらず、子供との生活状況の方が優先されてしまっているように思えます。
 
もし、子供を連れ去られてしまった場合には、子の監護権者の指定や子の引渡しの審判を求めたうえで、審判前の保全処分として、子の引渡しを求めることが必要になります。
なお、近年、民事執行法が改正され、子供の引渡しの直接強制が明記されました(新民事執行法174条〜176条)。こちらは、令和2年4月1日から施行されます。
 
結論:
親権を獲得するためには、配偶者と別居する場合には、子供と同居できるようにし、子供の連れ去りには注意しましょう。

離婚の予防法務2〜財産分与のための事前準備〜

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財産分与という制度をご存じでしょうか?
 
離婚する際には、夫婦の一方が他方に対して、婚姻期間中(原則:結婚後から別居日まで)に築いた財産を清算するため、その分与を求めることができ、これを財産分与(民法768条1項・771条)といいます。
 
例えば、婚姻期間中に築いた財産として、預貯金のみがあったとして、これが夫名義の預金口座にあったとしても、妻は夫に対して原則としてその半分の分与を請求することができます。
 
妻が専業主婦だったような場合でも、原則として半分を請求できるので、清算の対象となる財産が多い場合には、かなり強力な手段となるものですが、事前に準備しておかなければならない点があります。
 
それは、
 
清算の対象となる財産を把握しておく必要がある
 
ということです。
 
清算の対象となり得る財産の例としては、不動産、動産、預貯金、証券、債権、ゴルフ会員権、保険の解約返戻金等といったものがあります。
財産分与を請求するためには、裁判等においては、対象となる財産の存在を、請求する側が立証しなければなりません。
したがって、相手が自分の対象財産の任意の開示を拒んだ場合には、立証ができず、認められなくなってしまうことになります。
 
例えば、預貯金については、銀行名のみならず、支店名まで押さえておく必要があります。
証券については、証券会社を把握していおく必要があります。
生命保険の解約返戻金等についても、やはり加入している保険の保険会社を把握しておく必要があるのです。
 
後から調査することもできる場合がありますが、相手に完全に隠されてしまった場合には困難なことも多く(基本的にはペナルティもありません。)、場合によっては余計な時間と費用が掛かってしまいます。
 
財産の管理を相手任せにしている夫婦は多いですが、離婚の際に財産分与が認められなくなる不利益があるので、注意しましょう。
離婚を思い立ったら、別居する前に、上記を把握しておくと良いと思います。
事前の準備の方法等について、もし疑問点等がございましたら、ぜひ弁護士にご相談ください。

結論:
離婚を思い立った場合には、別居する前に相手の財産を把握しておく

離婚の予防法務1〜浮気をしても離婚できる?

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先日、友人から「浮気(不貞)がバレたので離婚したい」という相談を受けました(最低なヤツです)。
詳しく話を聞くと、ずっと前から仲が悪くて、お互い家で口も聞かない状態で、いつ離婚してもおかしくない状況だったけど、決定的な出来事がなかったので、そのまま同居を続けていたとのことでした。
なので、もし浮気が将来的にバレたとしても、そのときに離婚の話を切り出せばよいと考えていたようです。
結局、浮気がバレてしまったとのことで、私に相談してきました。
 
しかしながら、
 
浮気をしていた場合、相手に対して離婚を請求することはできません
 
民法には明確に定められていないのですが、
最高裁判所判例で、浮気された上に離婚が認められてしまったら踏んだり蹴ったりだ、という理由により、
原則として、浮気をした側からの離婚請求は認められないとされています。
浮気されても離婚が認められるのは、
浮気した時点で婚姻関係が破綻していた場合(ただ、破綻の認定はかなり厳しいです)や、
不当ではないといえる特別な事情がある場合に限定されます。
 
上記の友人の事例では、相手に浮気の証拠をばっちり押さえられており、かつ、「(腹いせに)絶対に離婚しない」と言われていました。
したがって、友人が裁判所に離婚したいと訴えても、認められる可能性はほとんどないことになります。
単に仲が良くなかったというだけでは、「破綻」していたとは認められません。
このような状態になってしまっては、少なくとも法的手段としては、手遅れです。
 
将来的なことを言えば、
①長年別居が継続していて(最低でも8年程度)
②未成熟の子供が存在せず、
③相手が精神的、社会的、経済的に苛酷な状態でない場合には、
離婚が認められます。
したがって、友人のケースでは、これから長年別居して、子供が成人になり、相手も自立できている場合には、離婚できることになりますが、道のりとしては困難です。
 
私は、夫婦の仲がよくないのであれば、離婚もやむを得ないかと思うのですが、離婚を視野に入れている方は離婚の前に浮気をしないように注意しましょう。
最低限の知識として、知っておく必要があります。
 
結論:
もし離婚をしたかったら、その前に不貞をしてはいけない、という知識をもっておく。
 

予防法務の必要性

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以前の記事で法務の種類に触れ、予防法務は、将来発生しるうる問題を予防するための法務といいましたが、この定義は何か決まりがあるものではなく、その概念の外延は曖昧といえます。
そこで、私が「予防法務」というときは、紛争が発生しないために、あるいは紛争が発生したときに簡易・迅速に解決できるようにするために、事前に取り得る方策であり、これを実施すること、と定義します。
契約書のチェックもそうですし、証拠の収集作業等の事実行為も含まれます。
これらをある程度、明確化・類型化できないか、というのが私の問題意識です。
将来的には、「予防法務の対策をとっていなかったのだから、敗訴してもやむを得ないよ」と言われるぐらい、一般に広まればよいなと考えております。
なぜ、予防法務が必要なのかは、こちら をご確認ください。